「伊賀に耳あり、信楽に耳なし」という言葉を聞いたことがありますか?
焼き物に興味のある人であれば、どこかで聞いたことがあるかもしれませんね。
これは、伊賀焼と信楽焼の特徴を示したことばです。
全国の陶器にはたくさんのものがありますから、中には区別が難しいほど特徴が似ているものがあってもおかしくはありません。
伊賀焼も、日本六古窯のひとつである信楽焼と特徴がよく似ていて、違いと言えば作品に耳がついているかどうかという点だ、ということを伝えるための言葉が「伊賀に耳あり、信楽に耳なし」なのです。
伊賀焼は釉薬を施さずに土味を生かした焼き締めの製法で作られ、どっしりとした重量感と硬さがあります。
信楽焼に比べ、幾分茶褐色の土肌をしており、器の表面に長石の粒が荒く噴出しているのが特徴のひとつです。
この手ざわりは、三郷山から出土する古琵琶湖層と呼ばれる地層の土にあり、良質の蛙目粘土が含まれているためです。
これらの陶土を、1400度もの高温で焼き締めることで、ごつごつとした素朴な土肌があらわれるのです。
伊賀焼では、器の焼き肌に透明感のある青ガラスのような色が浮き出てくることがあります。
この神秘的な緑色はビードロ釉というもので、伊賀焼特有の自然釉です。
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